一般墓(代々墓、家墓)
一般墓は、「お墓」といわれて最初にイメージする、昔ながらのスタンダードなお墓です。家族や親戚といった「一族」単位で利用し、長男・長女が代々受け継いで管理します。墓石には「◯◯家」「◯◯家之墓」など家名が彫られていることが多く、単に「先祖代々之墓」というお墓も少なくありません。一般墓は「和型」が主ですが「洋型」、サッカーボールや楽器など、故人が好きだった物をかたどった「デザイン型」も近年増えています。
和 型
和型の原型は仏舎利塔であるといわれ、複数の部位を組み合わせてできています。一般的には、ご遺骨を納める空間である「カロート」を保護しながら、花立や水鉢を置く「下台」(芝台)の上に、お墓を建てた日時などを刻む「中台」「上台」が重なり、最後に家名を刻んだ縦長の「竿石(さおいし)」が置かれる形です。
洋 型
洋型の基本的な造りは和型と同じですが、全体的に横長で背が低いのが特徴です。和型との大きな違いは、竿石に刻む文字に決まりがなく、好きな言葉を選べるという点です。二文字で「感謝」「永遠」、一文字で「祈」「絆」などが多く見られますが、「ありがとう」「いつも一緒」といったメッセージを彫ることも可能です。

和型-標準型

和型-高級加工型

和型-スリン型

和型-神道型

和型-上下蓮華型

和型-五輪塔

洋型-1段型

洋型-2段型

洋型-平型
外柵(がいさく)
外柵とは、お墓の周りをぐるりと囲むように設置してある石材のことです。墓所の境界をはっきりさせる役目や、地崩れや陥没を防ぐ役目があります。また、あの世とこの世の境界線ともいわれます。外柵と似た使い方をされる巻石(まきいし)という言葉があります。一部地域では意味が混同されがちですが、正確には巻石は外柵の一部であり、外柵の土台部分を囲むように設置された石のことです。また、全てのお墓に外柵があるわけではなく、最近では芝生墓地など、設けないタイプもあります。

フロア型

階段型

巻石型

土盛型

丘カロート型
灯篭
お墓の前に設置する墓前灯篭には、大きく以下の3つの意味があります。①お墓に眠る故人を灯火で供養する②あの世で故人が道に迷ってしまわないように導く道灯り③暗闇を明るく照らして邪気を払う。他にも、照明器具や電灯がなかった時代に、お墓を訪れた人たちが道に迷わないようにする目印の役割も担っていました。現代では、このような本来の意味は薄れ、お墓の景観をよくするために建てられることが増えています。
墓誌
墓誌 とは、墓地に埋葬されている故人の没年月日や戒名、本名等を彫刻してある石板のことです。「先祖代々墓」などと刻まれた墓石の隣に建てられます。墓誌は必ず建てなければならないものではありません。墓誌が必要になるのは、たくさんの家族を埋葬するために、「先祖代々墓」等と刻まれた墓石には名前を彫刻しきれないときなどです。石板型の墓誌には、たくさんの故人の情報を刻んでおくことができます。なお、墓誌へ戒名を刻むことにすれば埋葬のたびに開眼供養を行う必要がないため、のちの節約のために墓誌を作る人もいます。
墓石に最適な石材とは?
お墓は代々にわたり、受け継がれていきます。また基本的に屋外にあるため悪天候や自然の影響を受けやすいです。そのため、高い硬度を持ち、雨風に耐え、ひび割れしにくく、風化にも強い石材を選ぶことが重要です。石材を判別する数値として「吸水率」「圧縮強度」「見掛け比重」が挙げられます。
吸水率
吸水率は墓石の表面から内部にどのくらいの水が浸透するのか数値化したものになります。墓石に水が浸透してしまうと、墓石が風化しやすくなり、苔の発生やシミや変色の原因になります。吸水率の数値が低いほど水を吸収しにくく、長持ちする石材になります。
圧縮強度
圧縮強度はどれだけの力に砕けず耐えられるのかを計測した値です。圧縮強度が高いほど、硬く頑丈な墓石であり長いあいだ風雪に耐えることができます。
見掛け比重
見掛け比重は同じ体積の水と重さの比較を指しています。数値が大きければ大きいほど密度が高く重いため、強度があると考えられています。
墓石に使う石材
墓石に使う石材は、大まかな分類として「花崗岩」「閃緑岩」「斑レイ岩」「安山岩」の4種類が挙げられよく耳にする『御影石』は花崗岩を指します。日本は、夏は高温で湿度が高く、冬は雪が降るほどの低温と乾燥した気候という特徴があります。野外に建つお墓には日本の自然環境にさらされながら、古くから用いられ長持ちをしている国産石材がおすすめですが現在、日本のお墓では外国産の石が使われることが多くなっています。国産石材と比べて安価な事もあり、需要は拡大しています。

庵治細目

庵治中目

牛岩

浮金

内垣

大島

天山

椿

万成

芝山

青木

吹雪

大島